大人旅のブログ

その痒さトコジラミかも!?旅行者が知っておかなければいけないこととは!!

2018年1月

トコジラミ、別名南京虫(ナンキンムシ)、ベッドバグをご存知でしょうか?

 

 

 

 

※成虫:約5~8㎜

 

よく旅行記などで不衛生な格安ホテルやゲストハウスを利用した時にベッドで刺されたという体験談を目にします。

ダニやシラミのように汚い場所に発生するもので、清潔な施設を利用する限り被害にあうことは無い、自分には全く無縁の存在だと思っていました。

たぶんトコジラミを知らない人は同じように思われているかもしれません。

しかしそれは全くの誤った認識!!

どんなに汚くてもトコジラミは持ち込まれない限り発生しません。

トコジラミは羽がないため自ら移動して繁殖することはできないのです。

つまり旅行者の衣類やバッグに忍び込むなど人を介して移動するため、逆にどんなに新しくきれいな施設でも、旅行者によって知らずに運ばれれば繁殖してしまいます。

最近LCCの普及と共に、旅行者によって全世界に拡散。既に日本のホテルやホステルでも多くの被害が出てきています!

またもしかすると既に気付かず被害にあっているかもしれませんよ!?

 

そのトコジラミの生態や被害体験はネットで詳しく調べることができるのですが、ただ旅行者が絶対知っておかなければならない内容が抜けていることが多く、ここではその点についてお伝えしたいと思います!!

 

・絶対知っておいて欲しいこと

 

トコジラミに初めて刺された(血を吸われた)場合は、

蚊のようにすぐに腫れて痒くならず、見かけもわかりません!

個人差はありますが、数時間から数日後に赤く腫れて痒くなってくるのです。

つまり、

初めての人は刺されてもすぐに症状がでないのでまず気付きません!

 

なので、

自分の持ち物への侵入にも気付かず、知らずに他の宿泊施設や自宅へ持ち帰り、トコジラミを拡散させてしまうということです!

 

連泊した場合は更に被害に合い気付くことになりますが、1泊の場合はまず気付きません!!

チェックアウト後に痒くなってくるからです。

 

もしあなたがトコジラミに刺された症状が出た場合、原因はその時宿泊しているホテルではなく、前日宿泊した別のホテルで、更に自分自身がトコジラミの運び屋という加害者になっているかもしれません。

 

このことがトコジラミ拡散の最大要因ですが、残念ながらほとんど伝えられず、知られていないことなのです。

 

・なぜ駆除が難しいのか?

 

トコジラミの成虫はダニと違って目で見える大きさ。

それでもホテルで駆除が難しいのは、一匹でも駆除できず残ってしまった場合、再び繁殖すること。

生命力が強く血を吸わなくても1年以上生きること。

そして殺虫剤がきかない種がでてきたことにより部屋全体の殺虫剤による駆除ができなくなったこと。

高熱処理でしか死滅させることができない為、木造建物で繁殖した場合は、家具のように持ち出しができず駆除自体が困難であること。

 

繁殖力も凄まじく発見が遅れると完全駆除は上記理由によりとても困難。

数年前ニューヨークで大量発生した時には多くのお店が休業や閉店に追い込まれたそうです。

もちろんホテルやホステルにとっては死活問題。

 

・蚊やダニとの症状の違いは?

 

赤く腫れた箇所が複数発生(人の動きに合わせて移動しながら刺す為)すること。また激しい痒さは2~3日以上続き、その赤い腫れにおいても1週間以上は消えないということです。

もしそのような症状が現れたときは「トコジラミ」を疑って下さい!!

自分自身もベトナムで初めて刺された時はすぐに気付かず、数時間後に急に足が痒くなり、見ると蚊に刺されたような赤い腫れが発生。さらに時間差で腫れた箇所が増えていき全部で6箇所に。それでも日中動いているときだったので「なんで動いているのにこんなに蚊にさされるのかな?」と不思議に思っていました。

そして気付かずに連泊して、更に被害を受けた時にベッドシーツ上のトコジラミを初めて発見!

まさか自分が被害に合うなんて思ってもいませんでした!

 

トコジラミに一度刺される(発症する)と2回目以降は、痒みがでるのが早くなります。

 

つまり、蚊に刺されたように気付きやすくなります!

たぶんほとんどの人が2回目以降、発症が早くなって気付くパターンではないでしょうか。

 

・まさか日本で?

 

日本の新しい人気ホステルに宿泊した初日にトコジラミに刺された時と似た症状が出ました。

まさか日本で、しかもオープンまもないホステルで、さすがに違うだろう!と思いましたが数箇所の腫れが赤くなって痒みが続きます。

2日目の早朝、痒みが続き気になってベッド周りを調べるとまさかのトコジラミを発見。

結局あとから発症したものを含めて20箇所ぐらい刺されていました。

 

チェックアウト時に捕獲したトコジラミを従業員に渡してオーナーに知らせると即日駆除業者を手配されてました。

結果多く刺されましたが、その存在を知っていたことで発見して知らせることが出来ました。もし以前刺されていなければ知識もなく発症も遅くなるのでまず気付かなかったと思います。

 

・トコジラミ対策は?

さてそれでは今後トコジラミの被害に合わない為にはどうすればいいのか?

一般的には、「トコジラミが繁殖すると血糞という黒いシミがマットや壁などに多く現れるのでその形跡を確認する」ということですが、それは本当に不衛生で大量に繁殖したトコジラミを放置しているホテルやホステルの話!!

今、問題になってきているのはトコジラミがいるとは思えないようなホテルやホステルで被害に合うということです!

持ち込まれたトコジラミはいろんな隙間に隠れるので、たとえ清掃が丁寧な高級ホテルでも繁殖して数が増えない限り、被害がでるまで従業員が見つけることは困難。

ましてや部屋やベッドが清潔なそのようなホテルで、疑いのない宿泊者が事前にトコジラミを察知するのは、目の前に偶然出てこない限り絶対無理!

それよりは

今までにない痒みが長時間続く(痒み止めの薬を塗ってもすぐ痒くなる)ような初期段階の症状が出た時にトコジラミを疑い、それ以上刺されない為にベッドや部屋、またホテルを変更するということが一番現実的で有効な対策だと思います。

・また予防策として

 

「必ず宿泊する施設のクチコミ評価を確認する」ことです。

ただ日本の宿泊サイトではトコジラミの被害を受けてクチコミに投稿しても掲載はされない為、トリップアドバイザー等海外サイトで調べる必要があります。

また宿泊予定ホテルに「○○hotel  Bedbugs」トコジラミの英語表記をつけて検索すると海外旅行者の情報として見つけることもできます。

初めて自分が被害のあったホステルは宿泊サイトアゴダのクチコミにトコジラミの投稿があり、もし事前にわかっていれば防げたかもしれなかったです。

あと自分は試していませんが、インナーシュラフ(シーツ)が効果あるそうです。トコジラミは基本肌の露出しているところを刺す為、シーツの中に入られない限り効果ありそうですね。ただ高級ホテルに泊まってインナーシュラフを使う人はいないと思いますので、ホステルでの宿泊対策になりますが。

それと虫除けスプレー。対象にトコジラミも記載されていましたので実際にベトナムへ持参。予防として寝る前にシーツへ散布、自分の肌にもつけていましたが結果刺されましたので、個人的には効果は?とさせて頂きます。参考までに…。

 

・トコジラミを持ち帰らない対策

<絶対知っておいて欲しいこと>で記載した「宿泊施設にいるかもしれないトコジラミを他のホテルや家に持ち帰らない」為の対策!!

トコジラミは基本ベッド近くに潜んでいる為、ベッド上や近辺に荷物を置くのは厳禁。またその荷物に使用済みの衣類が入っている場合は更に危険。

トコジラミは汗などの匂いを発する使用済み衣類に誘引され荷物に潜り込むからです。現在被害が拡大しているのもそれが原因という研究結果が発表されています。

また荷物同様ノートパソコンも要注意!!

暖かさがトコジラミの住みかとして適している為、中に入り込み卵を産み付ける事例が多く報告されています。「laptop bed bugs」で検索すると恐ろしい画像が…ベッド上での放置厳禁です!

さらに自宅に帰った後はまず荷物は隔離できる浴室の空の浴槽に置きます。荷物を開封してその横に使用済み衣類を置き消灯。その中から誘い出す方法を試すことにより確認できます。

 

・もし被害に合ったら?

 

またもし旅行中、宿泊施設で実際にトコジラミが見つかった時は上記の方法ではなく、荷物全てを乾燥機等で熱風処理しなければ防げません。

洗濯では死なず、密封しても1年以上休眠しますが熱には弱く死滅するからです。

 

最後にもしトコジラミに刺された場合、海外ならクレジット付帯保険を利用して病院で治療が可能です。しかし国内旅行ではクレジット付帯保険の内容が異なり利用することはできません。ただ明確な場合は宿泊施設に治療費請求できる場合もあるので相談してみて下さい。

 

どうでしたか?

以前、何かに刺されて痒く赤くなった跡が数箇所1週間以上残ったことはありませんか?

最近では宿泊施設のベッドではなく電車やバスのシートに隠れて繁殖し、被害に合うことも増えてきてるそうなので注意して下さいね!!

 

また今後すぐにトコジラミに刺されて気付いた人は、以前に刺されていたのかもしれないですよ!

 

・トコジラミの薬

 

病院でもらった薬は定番の「リンデロンVG」。気持ち早く治りましたが、痒みに対しては全く効きません。

個人的には、早く治る訳ではありませんが、かゆみ止め成分重視の「ムヒS」などが良かったです。

トコジラミの痒さは2日目がピークになりますが、日本の痒み止めの薬をぬると一時的に痒みが無くなります。繰り返して塗ることで気にならなくなりました。さすが日本製!!

ただどちらも刺された跡は1ヶ月近く残りますが…。

個人差はあると思いますが、蚊対策を含めて虫除けと虫刺され薬は海外旅行必需品ですよね。

 

・2019年1月追記:再びトコジラミの被害にあったのでクレジットカード付帯海外旅行保険を使ってみました。

 

詳しくはこちらでどーぞ!

クレジットカード付帯海外旅行保険、日本語での連絡先は?その方法は?体験談追記!

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